女王陛下翔鶴姉のEU4カスティリャAAR その2

f:id:erowama:20130906200333p:plain↓前回の記事です。

zatumuiroiro.hatenadiary.jp

 

f:id:erowama:20130906200333p:plainというわけで第二回をやっていきますよ。

f:id:erowama:20130906200340p:plain今回は大航海時代編だね(≧∇≦)/

f:id:erowama:20130906200333p:plain船としての力が試されますね……

 

大西洋の島

f:id:erowama:20130906200333p:plainさて、エンリケ4世の最初の事業は、イベリア半島の完全統一です。

f:id:erowama:20130906200340p:plainそうか、まだポルトガルが一部残っていたものね。

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 内陸国と化したポルトガルを攻める。

f:id:erowama:20130906200333p:plainあと、ポルトガルはアフリカ沿岸や大西洋にも領土を持っています。

f:id:erowama:20130906200333p:plainそれらの領土はアメリカ大陸植民で役に立つことでしょう。

f:id:erowama:20130906200340p:plainなるへそ。

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 ポルトガルを併呑してイベリア半島を統一。ちなみにアラゴンナポリは同君下位。

f:id:erowama:20130906200333p:plain敵には同盟国もいなかったのであっさり勝利

f:id:erowama:20130906200340p:plainキレイになったもんだ。

f:id:erowama:20130906200333p:plainポルトガルは一応イベリア文化なので、戦争で領土を取ってもペイしやすいのでグッドですね。

f:id:erowama:20130906200333p:plainさて、次はいよいよ世界に繰り出します。

f:id:erowama:20130906200340p:plainわくわく。

 

大航海時代

f:id:erowama:20130906200333p:plain時は大航海時代。人々は海にくりだす……いろんなものを求めて……

f:id:erowama:20130906200340p:plainそれって『ワンピース』と関係あるよね?

f:id:erowama:20130906200333p:plainうん。あると思う。

f:id:erowama:20130906200333p:plainというわけで大航海時代にふさわしいアイディアを取ります。

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 探検アイディアを二つ取得。未知の領域へ旅立てるようになる。

f:id:erowama:20130906200340p:plainこれがあれば探検ができるのか。

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 外交点を50消費して探検家を雇う。

f:id:erowama:20130906200333p:plain君主点を使って探検家を生み出します。

f:id:erowama:20130906200340p:plain探検家かあ。コロンブスとかヴァスコ・ダ・ガマみたいな人か。

f:id:erowama:20130906200333p:plainそうそう。探検家はこんな感じで君主と交渉してたらしいよ。

 

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/9/99/Emanuel_Gottlieb_Leutze_-_Columbus_Before_the_Queen.JPG

Columbus Before the Queen. Emanuel Leutzeによる絵画(1843) イザベル女王 コロンブスが解放されるシーンを描いている。*1

f:id:erowama:20130906200340p:plainコロンブスカスティリャ王室に援助を求めるの図ですか?

f:id:erowama:20130906200333p:plainいや、これは王命で逮捕されたコロンブスが「俺は悪くないから逮捕しないで!」って訴えてるシーンだよ。

f:id:erowama:20130906200340p:plain訴えて結局どうなったの?

f:id:erowama:20130906200333p:plainコロンブスの足元にぶつ切りになった鎖あるでしょ? アレがコロンブスの解放を象徴してるんだって。

f:id:erowama:20130906200340p:plainはえー。勉強になったよ。

f:id:erowama:20130906200333p:plain(^O^)

探検隊の出港

f:id:erowama:20130906200333p:plainというわけで、雇った探検家には探索をお願いします。

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 最近のバージョンだと勝手に探検してくれるので楽。

f:id:erowama:20130906200340p:plain今は西アフリカ、北大西洋カリブ海を探検できるのか。

f:id:erowama:20130906200333p:plainとりあえずカリブ海に行ってもらいます。

f:id:erowama:20130906200340p:plainプレイ目標的に、いち早くカリブ海は抑えたいところだね。

f:id:erowama:20130906200333p:plainその通り。そして無事探索が進み……

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 旧世界から新世界へ。

f:id:erowama:20130906200333p:plain新大陸(欧州視点)を発見しました。

f:id:erowama:20130906200340p:plain着いたのが1486年だから、史実よりちょっと早かったんだね。

f:id:erowama:20130906200333p:plainここからスーパー植民タイムが始まります。

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 イベントで征服者か探検家を貰える。美味しい。

f:id:erowama:20130906200333p:plainイベントでコンキスタドールももらえるので活用していきたいところ。

f:id:erowama:20130906200333p:plain探検がある程度進むとこんな感じになりました。

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 カリブの島々を見つける。

f:id:erowama:20130906200340p:plainおー。世界が広がっている。

f:id:erowama:20130906200333p:plain微妙に距離が足りなかったので、南米→カリブとアプローチします。

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とりあえずギアナあたりに入植。

f:id:erowama:20130906200340p:plain植民地がすくすくと発展することを祈ろう。

f:id:erowama:20130906200333p:plainだね。

 

一方そのころ、欧州では……

f:id:erowama:20130906200333p:plainさて、ここで視点を欧州に戻しましょう。

f:id:erowama:20130906200340p:plainあ! 

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 無料DLC「Womens in history」のイベント。イザベラが後継者に。

f:id:erowama:20130906200333p:plainイザベラ女王の登場イベントが起きました。

f:id:erowama:20130906200340p:plainおお。この人がかの有名な。

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 新しい後継者が登場。めっちゃ優秀。

f:id:erowama:20130906200333p:plainしかも5/6/3とかいう超能力。

f:id:erowama:20130906200333p:plainワクワクが止まらない……(ぱたぱた)

f:id:erowama:20130906200340p:plain(ぱたぱたしてる……)

f:id:erowama:20130906200340p:plainい、今のエンリケ四世だって1/3/4、決して低くはないよ!?

f:id:erowama:20130906200333p:plainんー……えいっ!

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f:id:erowama:20130906200340p:plainなぜエンリケ4世を戦場送りにした……!

f:id:erowama:20130906200333p:plain国王たるもの、先陣を切って将兵の範となるべきなのです。

f:id:erowama:20130906200340p:plainし、しかし……、いきなりトラスタマラ朝の人間を後継者に据えるとか、サヴォイ家が怒りそう。

f:id:erowama:20130906200333p:plainまあ。。。

f:id:erowama:20130906200333p:plain最初は修道院に行くってゴネてた嫡子の気が変わったとか、そういうのでしょ。よくあるよくある。

f:id:erowama:20130906200340p:plain宮廷内で色々あったんでしょうねえ、いずれにせよ。

欧州大戦

f:id:erowama:20130906200333p:plainさて、カスティリャ宮廷が後継者問題で荒れている間に、欧州も荒れております。

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 オーストリアのイタリア政策にフランスが介入して欧州大戦に。

f:id:erowama:20130906200333p:plainこれは……フランスが大きな戦争をしているね。

f:id:erowama:20130906200340p:plain介入のチャンスでは?

f:id:erowama:20130906200333p:plainいあ、オスマンがピンピンしてるので、フランスに直接ケンカを売るのはまだ時期尚早だと思う。

f:id:erowama:20130906200340p:plainじゃあどうすれば……

f:id:erowama:20130906200333p:plain困った時はやっぱり…

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 困った時のイングランド攻め

f:id:erowama:20130906200333p:plainイングランドを攻めよう。

f:id:erowama:20130906200340p:plainまたイングランドに攻めていくのか……

f:id:erowama:20130906200333p:plainイングランドの同盟国には強国オーストリアがいましたが

f:id:erowama:20130906200333p:plainちょうど対フランス戦争をやっていたので、今回は不介入を決定した模様。

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 オーストリア、参戦せず。

f:id:erowama:20130906200340p:plain同盟の不履行が多すぎる。

f:id:erowama:20130906200333p:plainカスティリャアラゴンナポリ連合の力を見せてあげましょう。

第三次対イングランド戦争

f:id:erowama:20130906200333p:plain前回の対イングランド戦で

f:id:erowama:20130906200333p:plainカスティリャは英本土のコーンウォール州を獲得していました。

f:id:erowama:20130906200340p:plainということは

f:id:erowama:20130906200333p:plain開戦前に、我々はブリテン島に軍を集結させることができるということです。

f:id:erowama:20130906200333p:plain宣戦布告&進撃開始です。

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 またハンプシャーの戦い。カスティリャ軍は大砲を整備。

f:id:erowama:20130906200340p:plainこれは負ける要素がない……

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 カスティリャ軍、完勝。戦勝点7.56獲得。

f:id:erowama:20130906200333p:plain圧倒的勝利。このままロンドン包囲といきましょうか……

f:id:erowama:20130906200340p:plain陸に上がられるとイングランドはだいぶ厳しいねー。

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 戦勝点が溜まったので南部諸州を割譲してもらう。

f:id:erowama:20130906200333p:plainイングランドは立て直し叶わず、全土を占領されてこちらの条件を飲みました。

f:id:erowama:20130906200340p:plainサマセット、ハンプシャー、ケントの3州をカスティリャに割譲、か。

f:id:erowama:20130906200333p:plainそれに加えて、賠償金やライバルへの侮辱など、色々要求しました。

f:id:erowama:20130906200340p:plainライバル倒すと、パワープロジェクションが増えるんだよなあ。

f:id:erowama:20130906200333p:plain君主点ブースト美味しいです。

新しい仲間

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 オーストリアとの同盟を締結。

f:id:erowama:20130906200333p:plainまた、最近イングランド破局してしまい、新しい同盟国を探していたオーストリアと、新たに同盟を締結しました。

f:id:erowama:20130906200340p:plainひどい略奪劇を見た。

リターン・オブ・ザ・クイーン

f:id:erowama:20130906200333p:plain1486年。

f:id:erowama:20130906200333p:plainイングランド遠征軍を直卒していたエンリケ4世がかの地で客死しました。

f:id:erowama:20130906200340p:plainかわいそうに……いろんな意味で。

f:id:erowama:20130906200333p:plainというわけで、王の死に伴いカスティリャ政府の再編成が行われます。

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 イザベラ女王の即位。

f:id:erowama:20130906200333p:plainトラスタマラ王朝のイザベラ女王が即位。御年29歳です。

f:id:erowama:20130906200333p:plainLong Live the Queen!

f:id:erowama:20130906200340p:plainそれって↓と関係ある?

f:id:erowama:20130906200333p:plain……

f:id:erowama:20130906200333p:plainまあ同じようなもんです。

f:id:erowama:20130906200340p:plainそっか(^O^)

f:id:erowama:20130906200333p:plainまあ、小ネタは脇に置き……

f:id:erowama:20130906200340p:plainイザベラ女王は5/6/3とかいう神々しい能力。

後継者もすごかった

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 王太子エンリケも登場。

f:id:erowama:20130906200333p:plainまた、新たな王太子エンリケも登場しました。御年20歳の青年。

f:id:erowama:20130906200340p:plain……イザベラ女王の息子?

f:id:erowama:20130906200333p:plain年回り的には弟なんだけど、イザベラ女王より継承順位が低いから従兄弟かなにかだと思う。

f:id:erowama:20130906200340p:plainなるほど。エンリケくんも優秀だなあ。素晴らしい。

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 イベントで登場するStateperson(Stateman)。安い、強い。

f:id:erowama:20130906200333p:plainさらにこれまた無料DLC「Womens in history」のイベントですが

f:id:erowama:20130906200333p:plainかの有名なキャサリン・オブ・アラゴンが外交官として登場します。

f:id:erowama:20130906200340p:plainすごいなあ。君主とその後継者、そして外交責任者が一気にトラスタマラ家出身者になった。

f:id:erowama:20130906200333p:plain宮廷からサヴォイ色は一掃されてしまいましたね。

f:id:erowama:20130906200340p:plain継承のゴタゴタって感じだね。

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 政府中枢の5人中3人 がトラスタマラ家の人間に。

f:id:erowama:20130906200333p:plain強いガバメントになった。余は満足です。

イザベルズ・アーミー・リフォーム(陸軍大改革)

f:id:erowama:20130906200333p:plainイザベル新政権による最初の事業は、陸軍の改革です。

f:id:erowama:20130906200333p:plain溜まった君主点を使って、攻勢のアイディアを取ります。

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 f:id:erowama:20130906200340p:plainほー。攻勢ね。

f:id:erowama:20130906200333p:plainスペインは陸軍が強いので、その強みをさらに活かすための攻勢取得ですね。

f:id:erowama:20130906200333p:plainまた、攻勢アイディアの5つ目は攻城能力強化の効果です。

f:id:erowama:20130906200333p:plain要塞を一つ落とすごとに陸軍伝統が増加するので、

f:id:erowama:20130906200333p:plain攻城能力増大→陸軍伝統増大→陸軍強化という好循環の起点になります。

f:id:erowama:20130906200340p:plainなるほそね。

f:id:erowama:20130906200340p:plainそれってテルシオと関係ある?

f:id:erowama:20130906200333p:plain兵種としてのテルシオ登場はまだちょっと先だね。

得た力を試すための

f:id:erowama:20130906200333p:plainさて、この陸軍力、どう使うか……

f:id:erowama:20130906200340p:plainやはり……

f:id:erowama:20130906200333p:plainうん……

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 孤立しているイングランドに宣戦布告。カスティリャプレイは仲間が多い。

f:id:erowama:20130906200333p:plainカスティリャ政府はロンドン領有を主張してイングランドに宣戦布告。

f:id:erowama:20130906200340p:plainいかにスパイの力を持ってしてもカスティリャがロンドン寄越せとか言い出すなんて無茶なんだよなあ。

f:id:erowama:20130906200333p:plainケント州に駐留していたイングランド派遣軍が北上。ロンドン防衛軍に決戦を挑みます。

f:id:erowama:20130906200340p:plainというわけでロンドンの戦い。

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 攻勢を取っているので軍も将軍も強い。

f:id:erowama:20130906200340p:plainカスティラ軍4万の前にイングランド軍は為す術もないようだ。

f:id:erowama:20130906200333p:plainやったね。

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f:id:erowama:20130906200333p:plainイングランド軍を殲滅、です。

f:id:erowama:20130906200340p:plain戦勝点がうまい。

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 東部イングランド割譲を要求。

f:id:erowama:20130906200333p:plainロンドンよ、そなたは私のものだ。

f:id:erowama:20130906200340p:plain適当にそれっぽいこと言ってもアンジャスティファイドなものはアンジャスティファイドなんだよなあ。

f:id:erowama:20130906200333p:plainもうイングランドはだいぶ弱った。次は大陸だ。

南仏進出

f:id:erowama:20130906200333p:plain宗主国であるカスティラ王国は

f:id:erowama:20130906200333p:plain手下の国々が持っているCBを利用することができます。

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 プロヴィンス? プロヴィンス? 謎が深まる。

f:id:erowama:20130906200333p:plainアラゴンがProvence州に対して領土要求をしているので

f:id:erowama:20130906200333p:plainそれに乗っかる形でProvence伯国に宣戦布告します。とりゃー。

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  フローレンスと称する事実上のフィレンツェは参戦を拒否。

f:id:erowama:20130906200340p:plainま、また同盟の不履行か……かわいそうに。

f:id:erowama:20130906200333p:plainまあ、同盟が守られないタイミングを探すパズルゲーみたいなところあるんでね。

f:id:erowama:20130906200333p:plainカスティラ連合軍は圧倒的兵力でProvence州を併呑しました。

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 画像真ん中がProvence州。アラゴン色に染まっている。

f:id:erowama:20130906200333p:plainノードの終着点がセヴィリャからProvenceに移ってからというもの、

f:id:erowama:20130906200333p:plain西地中海沿岸部を制覇することによる経済的利益はかなり高まっています。

f:id:erowama:20130906200340p:plain南仏は普通に豊かでもあるしね。

f:id:erowama:20130906200333p:plain基本、Provence周辺州はアラゴンに食べさせて、ガスコーニュガスコーニュに食べさせるという戦略で進めていきます。

 第一次対仏戦争

f:id:erowama:20130906200333p:plainパッチ1.16から

f:id:erowama:20130906200333p:plain興味がある土地をチェックしておけば属国が勝手に請求権を捏造してくれます。

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  アヴィニョン教皇庁に対する請求権を取得(スパイ力)

f:id:erowama:20130906200333p:plainというわけで、Provenceに隣接するアヴィニョン教皇庁を攻めます。

f:id:erowama:20130906200340p:plainだけど、アヴィニョン教皇庁のバックについてるのは……

f:id:erowama:20130906200333p:plainいかにも……フランス王国です。しかしです。

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 初の対仏戦。こっちはオーストリアを呼ぶ。

f:id:erowama:20130906200333p:plainこっちはオーストリアの参戦を引き出すことに成功しています。

f:id:erowama:20130906200340p:plainフランスVSカスティラ=オーストリア連合軍か……

f:id:erowama:20130906200340p:plain無事勝てればいいですが。

f:id:erowama:20130906200333p:plainフランスは質量ともに最強格の国、十分警戒しつつ宣戦布告です。うりゃー!

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f:id:erowama:20130906200340p:plain……ん?

f:id:erowama:20130906200333p:plainほむ。

f:id:erowama:20130906200340p:plainフランス連合軍、兵力が少なすぎでは……

f:id:erowama:20130906200333p:plainあっ!

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  ブルガンディ、フランスに宣戦布告。

f:id:erowama:20130906200340p:plainブルガンディにまで殴られたらさすがにどうにもならないよねえ。

f:id:erowama:20130906200333p:plainいやあ。ライバルが不甲斐ないと張りあいがないなあ。

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  ブルガンディとフランスをはんぶんこ。

f:id:erowama:20130906200340p:plainフランス、瞬殺されてしまった……

f:id:erowama:20130906200333p:plain外交とは、怖いものです……

f:id:erowama:20130906200333p:plainもう戦勝点を拡大する余地がないので、まずフランスと単独講和して、かの国を戦争から脱落させます。

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 講和。州一つと賠償金、オスマンとの同盟解消を要求。

f:id:erowama:20130906200340p:plainおー。オスマンとの同盟を破棄させたか。

f:id:erowama:20130906200333p:plainさすがにフランス=オスマン枢軸はやばいからね。早め対処が大事。

f:id:erowama:20170609225119j:plain

 アヴィニョン教皇庁を併合。

f:id:erowama:20130906200333p:plain同盟国を失ったアヴィニョン教皇庁カスティリャ政府の要求を全面的に受け入れました。

f:id:erowama:20130906200340p:plain一発併合か。

f:id:erowama:20170609225408j:plain

  1512年欧州。対仏戦後。

f:id:erowama:20130906200333p:plainというわけで、南仏地域で合計4州を獲得しました。かなりうまいです。

f:id:erowama:20130906200340p:plainブルガンディも当然フランスに勝って、領土を増やしているね。

f:id:erowama:20130906200333p:plainとはいえフランスはしぶといので、あっさりブルガンディを跳ね返すかもしれません。あと、もう1500年以降なのでブルガンディ継承は起きません。

f:id:erowama:20130906200340p:plainそうなのか……

f:id:erowama:20130906200333p:plainまあ、フランスのイタリア政策を潰せたことが一番大きいですね。

f:id:erowama:20170609225708j:plain

 ブルガンディが独立させたアルマニャック。

f:id:erowama:20130906200333p:plainあと、ブルガンディが独立させたアルマニャックが転がっていたので、美味しくいただきました。

f:id:erowama:20130906200340p:plainおやつ感覚で侵略するな。

f:id:erowama:20130906200333p:plain(*ノω・*)てへ☆

宗教改革の足音

f:id:erowama:20130906200333p:plainふむ……

f:id:erowama:20170609230032j:plain

 聖書の翻訳始まる。燃やすか、支持するか。

f:id:erowama:20130906200340p:plainおー。聖書をラテン語から土地の言葉に翻訳するムーブメントか。

f:id:erowama:20130906200333p:plainアヴィニョン教皇庁がドンパチやったり聖書が翻訳されたりと、宗教事情がどんどん変化していきますね。

f:id:erowama:20130906200333p:plainそして……

f:id:erowama:20170609230341j:plain

 チェコデンマーク宗教改革がスタート。

f:id:erowama:20130906200333p:plain16世紀突入にともない、各地で宗教改革がスタートしています。

f:id:erowama:20130906200340p:plain青い地域がプロテスタントか。

f:id:erowama:20130906200333p:plainはたしてカスティリャ王国は、激動の宗教改革時代を乗り切ることができるのか……

f:id:erowama:20130906200340p:plain次回予告!

f:id:erowama:20130906200333p:plain三十年戦争と太陽の沈まぬ帝国』!

f:id:erowama:20130906200333p:plainまた見てね。

 

【ブログ二周年企画】女王陛下翔鶴姉のEU4カスティリャAAR

f:id:erowama:20130906200333p:plainさて皆さん! 重大告知です!

f:id:erowama:20130906200340p:plainなんと弊ブログが二周年を迎えました!

f:id:erowama:20130906200333p:plainやったね☆

f:id:erowama:20130906200340p:plainイエイ☆

f:id:erowama:20130906200333p:plain遺影☆

f:id:erowama:20130906200333p:plainというわけで、感謝とお祝いを込めてEU4のカスティリャAARをやります!

f:id:erowama:20130906200340p:plainわあい。

f:id:erowama:20130906200340p:plainでも

f:id:erowama:20130906200340p:plainブログ二周年、EU4カスティリャAAR、そして私たち姉妹……一体どんな関係があるんだろう?

f:id:erowama:20130906200333p:plain特に関係はないよ。

f:id:erowama:20130906200340p:plainそっか。

 

女王陛下翔鶴姉のEU4カスティリャAAR

f:id:erowama:20160819220726j:plain

 

f:id:erowama:20130906200340p:plainこの画像はいったい……

f:id:erowama:20130906200333p:plainコラ画像だよ。アイキャッチ画像にするよ。

f:id:erowama:20130906200340p:plainそっか。

f:id:erowama:20130906200333p:plain元ネタはこれ↓ 

File:La Rendición de Granada - Pradilla.jpg - Wikimedia Commons

f:id:erowama:20130906200340p:plainへえ。

f:id:erowama:20130906200340p:plain翔鶴姉は女王陛下に興味あったの?

f:id:erowama:20130906200333p:plainあるよ。

f:id:erowama:20130906200340p:plain女王陛下になれてよかったね。

f:id:erowama:20130906200333p:plainうん。

 

現状確認

f:id:erowama:20130906200333p:plainバージョンはPatch 1.16。

f:id:erowama:20130906200333p:plainこちらが1444年におけるヨーロッパの現状です。

Europa Universalis IV National Personifications Map (Europe Finished)

imgur.com

f:id:erowama:20130906200340p:plainこれは何? 

f:id:erowama:20130906200333p:plainまちがった。正しくはこっち

f:id:erowama:20170603093832j:plain

 欧州地図。ゲームスタート画面

f:id:erowama:20130906200340p:plainこの黄色い国がカスティリャか。

f:id:erowama:20130906200340p:plainなんか美味しそう。

f:id:erowama:20130906200333p:plain実際EU4を愉しむ上でこれ以上ないというくらい美味しい国ですよ。

f:id:erowama:20130906200333p:plainやること多くて楽しいです。

f:id:erowama:20130906200340p:plainほえ-。

f:id:erowama:20130906200340p:plainじゃあさっそく、カスティリャ王国の抱えている課題を教えてよ。

f:id:erowama:20130906200333p:plainおk。

f:id:erowama:20130906200333p:plainまずいちばん最初にこなすべきは

f:id:erowama:20130906200333p:plainレコンキスタの完遂だね。

f:id:erowama:20130906200340p:plainそれってGレコと関係ある?

f:id:erowama:20130906200333p:plainないよ。

f:id:erowama:20130906200340p:plainそう……

f:id:erowama:20130906200340p:plainレコンキスタが終わった後は?

f:id:erowama:20130906200333p:plainフランスが伸びると勝てなくなるので、皆でフランスをイジメるよ。

f:id:erowama:20130906200333p:plainあとは地中海と新大陸(欧州視点)に勢力を伸ばして、世界中の富を自国に集めるよ。

f:id:erowama:20130906200340p:plainじゃあ最終的なプレイ目標は?

f:id:erowama:20130906200333p:plainそうねえ。

f:id:erowama:20130906200333p:plainこのあたりの取得を目指すよ。(英WIKI*1より)

 

Imperio español icon
Imperio español
As Spain have Mexico, Panama, Havana, Cuzco in colonial Nations under you.

 

Spain is the Emperor icon
Spain is the Emperor
Become the Emperor of the Holy Roman Empire as Spain.

 

 

f:id:erowama:20130906200340p:plain中南米植民地の完全制覇

f:id:erowama:20130906200340p:plainスペインで神聖ローマ帝国皇帝になる、か。

f:id:erowama:20130906200340p:plain大変そうだが、おもしろそうだ!

f:id:erowama:20130906200333p:plainね! というわけでいざスタートです(≧∇≦)/

f:id:erowama:20130906200340p:plain(≧∇≦)/

 

同盟網の構築

f:id:erowama:20130906200333p:plainというわけで世界が生成された……

f:id:erowama:20130906200333p:plainライバル関係はこういう感じです。↓

 

f:id:erowama:20170603150229j:plain

 これがカスティリャ王国だ!

f:id:erowama:20130906200340p:plainライバルはイングランドアラゴンか。

f:id:erowama:20130906200333p:plain素晴らしい引きですね。

f:id:erowama:20130906200333p:plainアラゴンは将来的にズッ友になってくれるので

f:id:erowama:20130906200333p:plain事実上イングランド一国しかライバルがいないという状況。

f:id:erowama:20130906200340p:plainこっちはどこをライバル指定するの?

f:id:erowama:20170603150612j:plain

 ライバル二カ国という結構レアな状況

f:id:erowama:20130906200333p:plainとりま、イングランドとブルガンディにしておいた。

f:id:erowama:20130906200340p:plainイングランドはともかくなぜブルガンディ……

f:id:erowama:20130906200333p:plainフランスくんの機嫌を取るためですよ。

f:id:erowama:20130906200333p:plain最終的な初期外交はこんな感じで落ち着きました。

f:id:erowama:20170603150957j:plain

 あと一カ国はそのうち決める。

f:id:erowama:20130906200340p:plainフランスをイジメるとか言ってたのに、さっそく同盟していくのか……

f:id:erowama:20130906200340p:plainというかなぜサヴォイと同盟?

f:id:erowama:20130906200333p:plainイタリア・フランス・イベリアに睨みがきく中堅国だからね。

f:id:erowama:20130906200333p:plainあそこが仲間だと色々便利よ。

f:id:erowama:20130906200333p:plainあと、ナヴァラの属国化レースには無事勝利したよ。

f:id:erowama:20130906200340p:plainフランス、カスティリャアラゴンから貢がれまくるナヴァラくん。

f:id:erowama:20130906200333p:plain10年経ったら即併合されるけどね。

カスティリャ政府の構成

f:id:erowama:20170603151632j:plain

 大国なので最初から大臣を雇える。

f:id:erowama:20130906200340p:plain君主はトラスタマラ家のフアン2世。

f:id:erowama:20130906200340p:plain1/1/2か。

f:id:erowama:20130906200333p:plainよわい。

f:id:erowama:20130906200340p:plainちなみにこの人らしい。

フアン2世 (カスティーリャ王) - Wikipedia

f:id:erowama:20130906200333p:plainまあ、いずれ有能な王が現れるので……

f:id:erowama:20130906200333p:plainそれまでの辛抱ですよ。

 

レ・コンキスタ

f:id:erowama:20130906200333p:plainさて、こっからはひっきりなしに戦争していきますよ。

f:id:erowama:20130906200333p:plainまずはミッションでグラナダに対するクレイムをゲット。

f:id:erowama:20170603155329j:plain

 謎の原理で請求権をゲット。

f:id:erowama:20130906200340p:plain言いがかり戦争が始まる……

f:id:erowama:20170603155457j:plain

 なぜ戦争目標をグラナダにしなかったか? 要塞がない土地を戦争目標にすれば、占領による戦勝点が稼ぎやすいからだよ(ケチ)

f:id:erowama:20130906200333p:plainグラナダにはチュニスがつきましたが、総兵力で完勝してるので問題ありません。

f:id:erowama:20130906200333p:plainさっそく遠征軍を放って、グラナダを包囲しちゃいます。

f:id:erowama:20130906200340p:plainおっ。

f:id:erowama:20170603155614j:plain

 一年間におよぶ包囲でグラナダが陥落。序盤は城が落ちにくい。

f:id:erowama:20130906200333p:plainグラナダがオチました。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/3/31/La_Rendici%C3%B3n_de_Granada_-_Pradilla.jpg

The Capitulation of Granada Francisco Pradilla Ortizによる絵画(1882)グラナダの開城を描いている。

*2

 

f:id:erowama:20130906200333p:plainグラナダ要塞さえ陥落すれば、残りの占領は容易い……

f:id:erowama:20170603160411j:plain

 グラナダ領をすべてを要求。イスラム国相手だとアレな要求をしてもキリスト教国はあまり怒らない。

 

f:id:erowama:20130906200333p:plainグラナダ領全ての併合を通しました。

f:id:erowama:20130906200340p:plain私たちのレコンキスタは終わった……

f:id:erowama:20170603160525j:plain

 レコンキスタの完遂によって士気と人的資源増加率がアップ。

 

f:id:erowama:20130906200333p:plain現在のスペイン軍、固有能力と大臣とレコンキスタ完遂のお陰で、モラルがめっちゃ高くなってます。

 

ポルトガルイングランド戦争

f:id:erowama:20130906200340p:plainさて、これで無事イベリア半島は統一されたね。

f:id:erowama:20130906200333p:plainいいえ。

f:id:erowama:20130906200340p:plainん?

f:id:erowama:20130906200333p:plainカスティラの西隣はなぜか緑色なんだよなあ。

f:id:erowama:20130906200340p:plainそれはポルトガル王国があるからでは?

f:id:erowama:20130906200333p:plainポルトガル王国? 聞いたことのない概念ね……

f:id:erowama:20130906200340p:plain!?

f:id:erowama:20130906200333p:plainあれはただのブラガンサ公領だから……カスティリャ色に染めなきゃ話がおかしい。

f:id:erowama:20170603162220j:plain

f:id:erowama:20170603162252j:plain

 スパイの力で請求権をゲット(謎の力)

f:id:erowama:20130906200333p:plainというわけでブラガンサ公国(ポルトガル)を攻めます。宣戦布告。

f:id:erowama:20130906200340p:plainだが、ちょっとまってほしい。

f:id:erowama:20130906200333p:plainどうしたの。

f:id:erowama:20130906200340p:plainこれを見て欲しいんだよ。

f:id:erowama:20170603163003j:plain

 イングランドポルトガルはズッ友だよ。

f:id:erowama:20130906200340p:plainポルトガルイングランドと同盟を結んでるよ!

f:id:erowama:20130906200333p:plainふーむ。確かにこれはまずいですね。

f:id:erowama:20130906200340p:plainそうだよ。イングランドは強国だよ。

f:id:erowama:20130906200333p:plainいや、そうではなくて。

f:id:erowama:20130906200340p:plain

f:id:erowama:20130906200333p:plain敵に同盟国がいると、あんま領土をガメれなくなるのです……

f:id:erowama:20130906200340p:plainしかし、英葡同盟を切り崩すなんてことはできませんよ。

f:id:erowama:20130906200333p:plainふ。甘いわね瑞鶴。

f:id:erowama:20130906200340p:plain!?

f:id:erowama:20130906200333p:plain私の政略力でイングランドポルトガルの同盟を引き裂いてあげますわい。

f:id:erowama:20130906200340p:plainそんなことが……

f:id:erowama:20130906200333p:plainまず、英領ガスコーニュに対する請求権を捏造します。

f:id:erowama:20170603163856j:plain

 カスティラ(黄色)とイングランド(赤)は隣接しているので請求権を捏造できる。

f:id:erowama:20130906200340p:plainまた捏造かあ、不当だなあ。

f:id:erowama:20130906200333p:plainその上で、イングランドに宣戦布告します。おりゃー!

f:id:erowama:20130906200340p:plainそっち!?

f:id:erowama:20170603164039j:plain

 ポルトガルは参戦できかねるらしい。

f:id:erowama:20130906200333p:plain現在、ブラガンサ公領(ポルトガル)はモロッコに出兵中なため、

f:id:erowama:20130906200333p:plainイングランドとの同盟を履行する気がないようです。

f:id:erowama:20130906200340p:plainで、こっちはフランスを引き込むと。

f:id:erowama:20130906200340p:plain確かに、フランスを呼べればイングランドに負けることはない。

f:id:erowama:20130906200340p:plainでもこれでフランスがデカくなったらどうするの?

f:id:erowama:20130906200333p:plainまあ見ていなさい。

f:id:erowama:20130906200333p:plain戦争開始から数ヶ月後、そこにはパリでカスティリャ・フランス両政府との講和に望むイングランド代表の姿がありました……

f:id:erowama:20170603164529j:plain

 ササッと講和。

f:id:erowama:20130906200333p:plainフランスがイングランドの大陸駐留軍を蹴散らした段階で

f:id:erowama:20130906200333p:plainこのように講和してしまいます。

f:id:erowama:20130906200340p:plainあっけない。

f:id:erowama:20130906200333p:plain本来、フランスには領土割譲を約束していたわけですが

f:id:erowama:20130906200333p:plain領土要求をするに十分な戦勝点が貯まらない状態での講和であれば、領土をあげなくても同盟国は怒りません。

f:id:erowama:20130906200340p:plainへー。

f:id:erowama:20130906200333p:plainさて、ではこの段階でブラガンサ公領(ポルトガル)の外交状況を見てみましょう。

f:id:erowama:20170603164922j:plain

f:id:erowama:20130906200340p:plainま、丸裸にされてる。

f:id:erowama:20130906200333p:plain同盟を履行しなかったせいで、イングランドから切られたらしい。

f:id:erowama:20130906200333p:plainかわいそうに。

f:id:erowama:20130906200340p:plain(あなたがそれを言うの)

f:id:erowama:20130906200333p:plainしかもモロッコに出兵中であるため、

f:id:erowama:20130906200333p:plainブラガンサ公領は現在、外交的にも軍事的にも丸裸です。

f:id:erowama:20130906200340p:plainご、ごくり……

f:id:erowama:20130906200333p:plainそれでは、おいしくいただきまーす(*^^*)

f:id:erowama:20170603165337j:plain

 あっという間に占領。

f:id:erowama:20130906200333p:plainいただきました。

f:id:erowama:20130906200340p:plainあっけない……

f:id:erowama:20130906200333p:plainリスボン条約でこちらの要求をほとんど通しました。

f:id:erowama:20170603165609j:plain

 沿岸領を中心に割譲させる。

f:id:erowama:20130906200340p:plainなんでこんな変な形で切り取ったの?

f:id:erowama:20130906200333p:plainリスボンポルト、タンジールの各州が欲しかったのです。

f:id:erowama:20170603170059j:plain

 ポルトガルが3つも拠点を抑えていた。

f:id:erowama:20130906200333p:plain赤丸は、ブラガンサ公領(ポルトガル)が抑えていた交易拠点なのですが。

f:id:erowama:20130906200333p:plainセヴィーリャノードのほとんどの富を生産してるのはカスティラ民なのに

f:id:erowama:20130906200333p:plain今までは、取り分を持っていくのはリスボンポルトの商人、というアンフェアな貿易構造だったわけです。

f:id:erowama:20130906200340p:plainそうか、これは貿易戦争でもあったということ。

f:id:erowama:20130906200333p:plainエス。これでセヴィーリャノードはほぼ独占です(´∀`*) ガッポガッポ。

 

イベリアン・ウェディング

f:id:erowama:20130906200333p:plainと、ここでカスティラプレイで一番楽しいイベントの発動です。

f:id:erowama:20170603170905j:plain

 カスティラとアラゴンが同君連合を結ぶイベント。

f:id:erowama:20130906200340p:plainアラゴンとは。

f:id:erowama:20130906200333p:plain地中海で鳴らしてたイベリア系国家ですよ。

f:id:erowama:20130906200340p:plainロード・オブ・ザ・リングアラゴルンと関係ある?

f:id:erowama:20130906200333p:plain多分ない。

f:id:erowama:20130906200340p:plainそっか。

f:id:erowama:20130906200333p:plainちなみに、アラゴン国はこんなに広い国です。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/0/0f/Imperi_de_la_Corona_d%27Arag%C3%B3.png

 アラゴンの最大領域*3

f:id:erowama:20130906200340p:plainあ、なんか思ってたよりデカイね。

f:id:erowama:20130906200333p:plain西地中海の覇者ですよ。実際強い。

f:id:erowama:20130906200333p:plainこんな国を同君下位におけるわけですから、

f:id:erowama:20130906200333p:plainブルガンディ継承とならぶ激ウマ歴史イベントです。

f:id:erowama:20130906200333p:plain東隣のアラゴンも同君下位におけたので、これでイベリア半島の統一はとりあえず完了ですね。

f:id:erowama:20130906200340p:plainよかったよかった。

 

第二次対イングランド戦争

f:id:erowama:20130906200333p:plainさて、イベリア半島の統一が終わったので、これからはひたすら外征です。

f:id:erowama:20130906200333p:plain瑞鶴、どこを攻めればいいと思う?

f:id:erowama:20130906200340p:plainうーん。

f:id:erowama:20130906200340p:plainまあ普通に考えたら隣接してる南仏地域かな。

f:id:erowama:20130906200333p:plain私も同じことを考えていたわ!

f:id:erowama:20130906200340p:plainじゃあ、ついにフランス戦が始まるのか……

f:id:erowama:20170603173445j:plain

 今回はフランスを呼ばずに宣戦布告。フランスに領土の約束なんてできませんよねえ。

f:id:erowama:20130906200333p:plainというわけでイングランドに宣戦布告です!!

f:id:erowama:20130906200340p:plainズサー(ずっこけ)

f:id:erowama:20130906200340p:plainなんで?

f:id:erowama:20130906200340p:plainなんで全てがイングランド攻めに収束しちゃってるの?

f:id:erowama:20130906200333p:plainまあまあ。イングランドは南仏に土地持ってるし……

f:id:erowama:20130906200333p:plainちなみに、フランスくんからは軍隊の通行権をもらってます。

f:id:erowama:20130906200333p:plainまずは大陸領をの占領を済ませてしまいます。そして……

f:id:erowama:20170603173715j:plain

 ノルマンディーを橋頭堡に、ハンプシャー上陸作戦を敢行。

f:id:erowama:20130906200333p:plain大陸領をスプリングボードにして、イングランド本土を狙います。

 

f:id:erowama:20130906200340p:plainしかし、本土を突かれたイングランドは決死の反抗をしてくるようだよ。

f:id:erowama:20130906200340p:plainハンプシャーウィンチェスターを落したカスティリャ軍に対し、イングランドヘイスティングス将軍が決戦を挑んだようだ。

f:id:erowama:20130906200333p:plain遠征軍を率いるエンリケ王子は決戦に応じましたか……戦争の行く末を決める戦いとなるでしょう。

f:id:erowama:20170603174135j:plain

 ラッパのマークはモラルを示す。カスティラ軍は色々バフもらってるので強い。

f:id:erowama:20130906200340p:plainエンリケ王子率いる遠征軍とイングランド軍が激突。ハンプシャーの戦いです。

f:id:erowama:20130906200340p:plain軍量はほぼ互角だが、敵は騎兵が多い……大丈夫?

f:id:erowama:20130906200333p:plainこれほんとギリギリだな……

f:id:erowama:20130906200333p:plainでもこっちはモラルがめっちゃ高いから多分大丈夫。相手は渡河ペナルティももらってるし……

f:id:erowama:20170603174530j:plain

 ゲージが全然減らない。さすがの高モラル。

f:id:erowama:20130906200340p:plainすごい。寡兵ながら敵を圧倒している……

f:id:erowama:20130906200333p:plain固有能力と大臣とレコンキスタ完遂でモラル高くて助かった……

 

f:id:erowama:20130906200340p:plainお、敵が敗走した。

f:id:erowama:20130906200333p:plain背水の陣での戦いだったから、負けてたら軍壊滅しててやばかった。

f:id:erowama:20130906200340p:plainだね。って……

f:id:erowama:20130906200333p:plainあ。

f:id:erowama:20170603174921j:plain

 エンリケ王太子、死亡。

f:id:erowama:20130906200333p:plain遠征軍を率いていたエンリケ王子が……

f:id:erowama:20130906200340p:plainなんという劇的な展開。せっかく会戦に勝ったのに。

f:id:erowama:20130906200333p:plainまあこの人も能力低かったから別にいいのですが()

f:id:erowama:20130906200340p:plain()

戦後処理

f:id:erowama:20130906200333p:plainハンプシャーにおける決戦に勝利したカスティラに対し

f:id:erowama:20130906200333p:plainイングランドは講和を提案してきました。

f:id:erowama:20130906200340p:plainこっちも戦死者多すぎて継戦はだいぶ厳しい。

f:id:erowama:20130906200333p:plainと、いうわけで

f:id:erowama:20130906200333p:plain講和はします。

f:id:erowama:20130906200333p:plain問題はどう講和するかです。

f:id:erowama:20130906200340p:plainふむ。

f:id:erowama:20130906200333p:plain↓こちらが当初の提案。西部イングランド割譲案です。

f:id:erowama:20170603175435j:plain

 緑色が割譲州。南部イングランドウェールズをいただくプラン。

f:id:erowama:20130906200333p:plain当初カスティラ政府はこっちを出していたのですが……

f:id:erowama:20130906200340p:plainこれを通せばイングランドはだいぶ弱るね。

f:id:erowama:20130906200333p:plainエス

f:id:erowama:20130906200333p:plainが、しかし、漁夫の利を地で行くフランスくんが現在イングランドに戦争をしかけているため

f:id:erowama:20130906200333p:plain私たちがイングランドの大陸領を取らない場合、必然的にそれをフランスが取る、という構造になっています。

f:id:erowama:20130906200340p:plainまずいの?

f:id:erowama:20130906200333p:plainできればフランスにノルマンディーやガスコーニュは食べさせたくないです。

f:id:erowama:20130906200333p:plainというわけでカスティラ政府は提案をプランBに変更し、イングランドの気が変わらないうちにルーアン条約を結びました。

f:id:erowama:20170603175410j:plain

プランB。ガスコーニュやノルマンディーを取るプラン。フランスが取れないようにするための措置。

f:id:erowama:20130906200340p:plainおー。大陸領はかなり取れたね。

f:id:erowama:20130906200333p:plainというわけです。しかしその代償に……

f:id:erowama:20170603180213j:plain

  フランスがカスティラとの同盟を破棄。

f:id:erowama:20130906200333p:plainフランスくんから同盟を切られてしまいました。

f:id:erowama:20130906200340p:plainまー本来フランスが取るべき土地をガメったからしゃーない。

f:id:erowama:20130906200333p:plainさらに……

f:id:erowama:20170603180337j:plain

  フランスがオスマン帝国と同盟を締結。強すぎる。

f:id:erowama:20130906200333p:plainフランスがオスマンと同盟を結びました。

f:id:erowama:20130906200340p:plain!? 最強国家同士の同盟じゃんか。

f:id:erowama:20130906200333p:plainまだ1470年なのに1670年的外交状況作るのやめて……

f:id:erowama:20130906200340p:plainはたしてフランス=オスマン枢軸に立ち向かうことはできるのか。

 南仏攻略の要

f:id:erowama:20130906200333p:plainとはいえ、長期的には南仏攻略作戦は進めていきたいところ。

f:id:erowama:20130906200333p:plainそこで今回割譲してもらったガスコーニュの州を独立させ、属国にしました。

f:id:erowama:20170603181202j:plain

 

f:id:erowama:20130906200340p:plainガスコーニュ公国か。

f:id:erowama:20130906200340p:plainなんで直轄支配しないの?

f:id:erowama:20130906200333p:plainEU4では、あらゆる国に固有の領土、いわゆるコアが設定されているのですが

f:id:erowama:20130906200333p:plainガスコーニュ公国は広大な領域にコアを持っているのです。

f:id:erowama:20170603181311j:plain

  ガスコーニュはほぼ南仏全域にコアを持っている。コア回収コーズベリでAE節約したいところ。

f:id:erowama:20130906200333p:plain大体青い丸で囲まれているあたりがガスコーニュのコアです。

f:id:erowama:20130906200333p:plainコアは請求権と異なり、半永久的に残るだけでなく、割譲を迫る際のペナルティも極めて低く設定されています。

f:id:erowama:20130906200333p:plainそして、ガスコーニュの宗主たる我々カスティリャ王国は、ガスコーニュの戦争事由を使うことができる。つまり……

f:id:erowama:20130906200340p:plainほー。ようは、ガスコーニュの正統な領土を取り戻す、という体でフランスにケンカをふっかけられるわけか。

f:id:erowama:20130906200333p:plainそう。しかも丸々太ったガスコーニュを外交併合すればあっさりカスティラ直轄領になるしね。

f:id:erowama:20130906200340p:plainなるほどねー。

f:id:erowama:20130906200340p:plainイングランドを攻めることが南仏攻略の最善手だったんだね!

f:id:erowama:20130906200333p:plainそうだったんです(^O^)/

突然の王朝交代

f:id:erowama:20130906200333p:plainさて、時は1476年。ゲーム開始から30年ほどたちましたが……

f:id:erowama:20170603182125j:plain

 アレな君主ほど長生きする? それはマーフィの法則だよ!

f:id:erowama:20130906200333p:plainフアン2世は御年69歳で健在。

f:id:erowama:20130906200340p:plain長生きだなあ。

f:id:erowama:20130906200333p:plainとはいえ、今死なれるとちょっと悲しいんですよね。

f:id:erowama:20130906200340p:plainエンリケ王子が亡くなってるから、王朝変わるのか。

f:id:erowama:20130906200333p:plainエス。そしてフアン2世が70歳を迎えた1476年。

f:id:erowama:20170603182347j:plain

 フアン2世、お隠れになる。

f:id:erowama:20130906200340p:plainついに亡くなったか……

f:id:erowama:20130906200333p:plainカスティラ政府は婚姻関係があったサヴォイ家から王子を連れてきて……

f:id:erowama:20170603182623j:plain

  だいぶマシ。それでも平均値の3/3/3よりは低いんだよなあ。

f:id:erowama:20130906200333p:plainカスティリャエンリケ4世として即位させました。

f:id:erowama:20130906200340p:plainうーむ。外交と軍事に長けた名君だなあ。

f:id:erowama:20130906200333p:plainトラスタマラ朝が断絶したのは寂しいが、サヴォイとの婚姻関係は今後も大事にしていきたいところですねえ。

 

今後の展開

f:id:erowama:20130906200333p:plainというわけで第一回はここまでです。

f:id:erowama:20130906200340p:plain次回は大航海時代編だよ! よろしくね!

 

ドイツ的官僚主義を捨て、スラブ的奔放さを取り戻そう『剃髪式』感想

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 新文芸坐でイジー・メンツェルの『剃髪式』を見てきた。私は圧倒的に『つながれたヒバリ』の方が好きだが、まあ普通に楽しめた。今日も映画のあとに一時間ほどのトーク(by 大寺眞輔氏)があって、こちらも面白かった。映画の理解に対する貢献度という観点から言えば今日のトークの方が前回よりありがたかった感じもある。なんというか、この映画は表向き体制迎合そのものという作風なのだが、よくよく考えるとかなり当局にケンカ売ってる内容だよな……と思った。

 まず思ったのは、とりあえずイジー・メンツェル監督作品を見る度に思うのだが、『剃髪式』は2017年に見ると記録映画的な面白さがあるよなということである。豚さばいたり、樽作ったりしてるところは端的にあんま見たことない映像なので素直に面白い。あとやはり背景の街がキレイだよねという点もグッド。ああいう街で暮らしたいなあと思う。豚食べたいなあ。

 豚といえば、大寺氏は豚さばいたり頬に血を塗るシーンが「Pagan」だと言っていたのだが、たしかにその通りで、逆に考えるとこの映画はキリスト教的モチーフが皆無だなと思った(一箇所だけ出てくるけど、それは「ニセのイエス」の話。いかーにもなね)。そもそも剃髪式という、本来聖界入りを象徴するはずの儀式からして、『剃髪式』では俗世的世界に染まる散髪行為に置き換えられているわけだし。たしかに最初の晩餐シーンも、会食=聖餐=仲良し文法を好むアメリカ映画とかと違ってかなり緊張感にあふれる場面になっていたりと、なんかいろんな意味でキリスト教的道徳とちょっとずらしていく演出が多かったように思う。まあキリスト教的な負荷が薄いというのは、だいぶ体制的な負荷を感じるとともに、ある種の解放というか自由な雰囲気の源泉にもなっているのも確かで、このバランス感覚はかなりうまい。抑圧的な政府の下で発揮される芸術家たちの繊細な職人芸だよなあと思った。

 それと、この映画は解放の構造が二重構造になっていて、そのおかげでオーストリア帝国主義*1だけでなく、しっかりと現在(1980年)の社会主義政権に対する批判もなされていて、ある意味では『つながれたヒバリ』よりもはるかに政治的な映画だよなと思った。二重の解放構造というのは、国家と家庭の二層における解放が描かれているという意味である。この映画はまず政治的な水準でチェコスロヴァキアの独立を扱っている。これが解放その1。そして同時に、家庭における「奥さん」の解放も扱っている。これが解放その2。まあなんだ、ぶっちゃけ言えば『剃髪式』は不倫映画です。そして不倫には愛憎の負荷が一切かけられていなくて、あくまで政治的な水準のメタファーがあるだけなのが面白いところ。

 つまり何がいいたいかというと、夫氏がわりと露骨に「チェコスロヴァキア人によって構成されている社会主義政権」だよなということである。例えば夫氏が奥さんを閉じ込めようとするのは、社会主義政権がやった市民の亡命禁止政策そのまんまであり、夫氏の童貞感と奥様の肉食系っぷりの対比が、そのまま当時における政府(管理したい!)と市民(もっと色々やりてえ!)関係のメタファーになっているわけである。奥さん=一般市民、夫=官僚的政府、であり、夫の抑圧から解放された奥さんというモチーフはだからあからさまな政府批判に等しいわけである。でも作品自体には圧倒的説得力がある。誰だって童貞役人といっしょに煙突に登りたくはないだろう。私だっていやだ。

 この不倫は非常に面白くて、官僚的で家父長的権力を振りかざす夫(上司にいびられたストレスを家族にぶつけるという典型的クソムーブを取り、奥さんからドン引きされたりする)VS奔放で官僚的権力から完全に自由な存在であるおじさん、という対立構造があって、大事なのは後者が完全勝利を収めるということである。何が一番皮肉かというと、せっかくドイツ人支配から脱却したのにもかかわらず、ではドイツ人に変わって新たな支配階級になる連中がどういう奴らかというと、そいつらは完全にドイツ的・官僚的エートスに頭を犯されたチェック人連中でしかなく、かなりひでー状況であることに全然変わりはなかったりするのだ……というあたりだろう。せっかく独立したわけだから、ドイツ人的ノリはかなぐり捨て、もっとおじさん的なスラブ性(ってなんだよ)を発揮するべきなのである。

 実際、最後に奥様の妊娠が明らかになるけれども、あれって明らかにおじさんの子供なわけじゃないですか。だってまず夫氏はあからさまに童貞で、しかも挿入されてる歌とかから明らかなように、あの二人って要はセックスレス夫婦なわけですし。そして何より大寺氏が解説で言ってたことですが、原作のフラバルはおじさんをこそ真の父親として見ていたらしいですし。しかも奥様は「未来の作家よ」とか言っちゃうわけで。作家的性格を持ってるキャラクターなんてあの映画の中では「語り部」の能力を持つおじさん以外ありえないので、まあなんだ、童貞はほんとアホだなあ……となる。まあさっきも書いたように、これは愛憎ではなくてちゃんとメタファーだと分かるように作ってあるので、そんなにドギツくはないのが救いではあるがのだが。

 ちな、この映画は1980年生まれのくせに結構童貞男子に厳しい映画である。妻が病気になった瞬間夫婦関係に満足しはじめる夫とか、耳が痛いのでほんとやめて欲しい。鍵厨かな? あとなんかプレゼントのセンスもかなりキモいというか、単純なキモさを超えて妙にリアルキモいのでこころが本当につらくなった。裁縫用具(何も言うことはありませんね?)、謎のガジェット(自分の趣味じゃねーか……あと使い方がきもい)、そして帽子(帽子は外出用の社交的アイテムなのにも関わらず、怪我をして外出できない奥さんにワザワザそういうのを送る。いかにも童貞男子っぽいチョイスである。このあたり、「俺やっちゃうかも……」となったのでほんとつらかった)、こういうのはだいぶきつい。

 まあこの映画、体制に媚びつつもしっかりと体制を批判している映画で、普通にできがいいとは思うのだが、でも私はこういうタイプのあてこすりはあんまり好きではなく、『つながれたヒバリ』のように正面攻撃を仕掛けるタイプのやり方をはるかに好むので、まあ最終的な評価はそんなに高くはならないよね。面白いし、うまいとは思うけど。

*1:まあ、ハプスブルク家によるボヘミア王冠領統治の歴史は大変長いので、ハプスブルク支配構造を『帝国主義』と呼ぶのはかなり違和感があるが、まあ20C頭前後の対立構造に目を向ければ間違った用法ではない

格差カップルがラブラブになるには? 『アマデウス』感想


Amadeus - Trailer

 

 

 ミロス・フォアマンの『アマデウス』を見た。男の嫉妬を完璧に料理した傑作だった。

 まず何よりも最初に思ったのは、この映画を『FRANK』とかあるいは『WHIPLUSH(放題:セッション)』、『シングストリート~未来への歌~』の後に見れて本当によかったな、救われたなということである。基本、リアルタイムでいろんな作品を味わえないという意味で私は同時代性を欠くということのネガティブな面ばかりに目が行ってしまう人なのだが、2017年に80年代ど真ん中作品を見ることができるのはやっぱり2017年に生きているおかげなんだよなとも思えたし、こういう風に過去作品を発見していくことができるという自分の立ち位置のありがたさというか戦略的有利さというものにもっと自覚的になっていった方がいいんだろうなと思った。

 

重さと軽さ

 『アマデウス』の最大の素晴らしさは、まさにシリアスとユーモア、重さと軽さの完璧な融合にあると思われる。男の嫉妬という犬も食わないコンテンツをここまで美しく描くことに成功しているのは、この「軽重融合」あってこそだと思う。おそらくそれは80年代的なノリとも多分関係がある。80年代はシリアスなシーンに笑いを入れても許される空気がちゃんとあった*1。思うに、シリアスに振り切ってしまった先にある笑いというものは確かにあるのであり、そういうユーモアはじゃあシリアスすぎて鬱陶しいかというと別にそういうことはない。例えば、死神に扮したセリオリが二回目に屋敷にやってくるシーンなど、完全なシリアスなのに笑えてしまう。なんというか、シリアス的な負荷がこれ以上かかりようがない地点で笑えたなら、それは一種のピュア自由と言ってもいいかもしれないではないか。あ、しょうもないね、っていう気付きが得られるのは結局そういう地平においてでしかないのかもしれない。特に、癒やしとは無縁の人間たちにとってみれば、多分ひたすら降り掛かってくる負荷から解放されるための戦略はこれしかないんだろうなと思う*2

 

和解と融和

 もう一つ、『アマデウス』で注目しなくてはならないのは、この映画が階級間の融和に関する物語であるということである。もっとざっくり言えば、これは格差カップルの融和と和解についての物語なのである。この視点をミロス・フォアマンが持っているのは自然という他ないだろう。一つの共同体の中で二つの階級が破局するという状況が何をもたらすか。その悲劇を身をもって知っているミロス・フォアマンだからこそ、「格差カップルはどうやったらラブラブになれるのか」という問いを立てられる。否、彼は立てなくてはならなかったのである。

 この問いに対するフォアマンの解答はなんだったのだろうか。私の理解では、それはやはり、神の恩寵を共有することである。すなわち独占からの解放であり、共同作業への参画であろうと思う。そしてそれを達成するためには、モーツァルトは謙虚になり、自らの限界を認め、何よりも制作過程という密室の出来事を公開する必要があった。セリオリも田舎者のままではいられなかったばかりでなく、モーツァルトに対する嫉妬と憧憬をどうにかバランスさせなくてはならなかったのである。ここで「天才」という概念はあえていえば「資本」と同義であることは明らかだ。当初モーツァルトによって独占されていた「天才(資本)」へとセリオリがアクセスした時、二人はふと心を通わせることに成功する。ただ、さすが80年代というべきか、ミロス・フォアマンはセリオリに対して極めて高い水準の努力を要求する。結局、セリオリが自分の可能性を信じて努力しなかったら、彼は絶対にモーツァルトと心を通わせることはできなかったわけで、そういう意味では極めてアメリカ的な「立身出世」的ロジックが入っている側面もたしかにあるだろう。だが私はこの側面を支持したい。むろん、下からの努力が唯一の道であるとは思わない。けれど、セリオリが抱いた夢とあこがれが本物ならば、せめて彼に「凡庸なるものたちの王*3」という称号を、その王冠を与えようではないか。その王冠を持つ限り、もちろん決して嫉妬心からは逃れられないが、しかし世界に確かに存在する良きことにはアクセスできる。この主張こそ80年代を生きた良識ある保守派たちの言いたかったことなのだと思うし、そういう水準で人間が自らの限界と向き合えるのだという素朴な信頼があったのだと思うと、これもまた涙せずにはいられない。人間に対する圧倒的信頼がなかったら、『アマデウス』は撮られなかったのだ。

*1:90年代くらいからどっちかに振り切りことが求められるようになり、ゼロ年代はオトボケ時代なのでそういった区分自体がダサいということになった

*2:結局、視聴者は一定のシリアスさを欲していながら、しかしそのシリアスさの表現として重さ、軽さのどちらを選ぶかという問題で争っているのにすぎないと最近は思っている。実際、シリアスでない方法論でもってシリアスを訴えるのが技術的にも美的にも優れているのは言うまでもないわけで、シリアスさ、重さを拒絶する近年の態度というものはシリアス離れではなく単に視聴者の作品に対する技術的・美的要求の上昇として整理するべきなのだろうなと思う。こういうことを言うと即座に「ひたすら軽さだけを求めた作品群のことをなんだと思っているんだ」という反論が飛んできそうだが、そういった作品群は一般にシリアスと呼ばれる展開を病的な神経質さで持って排除しているわけで、その態度はまさにシリアスそのものであると言わねばならない。

*3:The Champion of mediocrites

シリアスとユーモアの完璧なバランス『つながれたヒバリ』感想

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 新文芸坐でイジー・メンツェル監督の『つながれたヒバリ』を見てきた。新文芸坐シネマテークだったらしく批評家の大寺眞輔さんの講義もあり、とても面白かった。なんというか、やっと東京に来たな……これだよ、俺がずっと求めていたのは……という謎の感覚を覚えた(謎)。

 

 チェコスロヴァキアの映画。いわゆる「チェコヌーヴェルバーグ」に連なる作品である。プラハの春時代に作られた映画で、というより、プラハの春だから作れた映画であり、したがってプラハの春と同様にこの映画も短命だったが、1990年代にやっと再公開されたという経緯がある。この辺から『つながれたヒバリ』はチェコの歴史を背負った作品であると言える。また大寺氏によると、登場する役者、特に女優たちの中には1950年代に政治的理由で迫害された人たちが多く、かなり意図的に彼女らが起用されていると聞き、そういう意味でふと訪れた春(しかもとても短い)の間に目一杯希望の光を謳歌するべく撮られた映画なのだなあなるし、そういう視点で見ると色々感慨深いものがある。

 まず何よりも背景が完璧な映画だと思う。最初は横パンで工場風景を流すのだけど、これは完全に『天空の城ラピュタ』に出てくる炭鉱街の雰囲気だ。普通にわくわく感がやばい。実写ですものね。しかもラピュタと異なって『つながれたヒバリ』の舞台はスクラップを再錬成する工場なので、捨てられているゴミがいろんなものを象徴しており面白い。スクラップになった戦車の上に座る哲学教授とか、戦争の終わりと新しい全体主義の到来を象徴しており普通にかっこいい。タイプライターとか十字架が捨てられているのも、ジャーナリズムや宗教の敗北という意味合いもあってよい。工場という舞台は、そういう意味でいろんなことを象徴しやすい環境だよなと思った。

 あとこの映画を見て思ったのは、「男の悲劇も国家の悲劇に仮託すればそんなに臭くない」ということである。前提として、私の考えだが、特権階級(男性、支配民族、ぶるじょわ、etc)なりの葛藤というものはそれとして表現する価値があるとは思うのだが、だけどそういうのってナイーブにやれられると見られたもんじゃないのである。『つながれたヒバリ』で描かれるのは、男性の葛藤であり、ブルジョワの葛藤である。囚人監督官に注目すれば、チェコ人という支配的民族の葛藤であると言ってもよい。こんな白々しい映画が2017年に生きる私の目から見て面白いのだろうか? と思っていたのだが、そういう筋での違和感はあんまりなく楽しめたのでよかった。それはやっぱりチェコという共同体全体をカバーできるような配慮が行き届いているからであり、何よりもスラップスティックに徹して、ちゃんと面白くしてるのがいいんだよなと思う。シリアスなユーモアが完全勝利している映画だった。こういうのをもっと見ていきたい*1

*1:どんな表現であっても「お前の葛藤なんて偽物だよ。もっとつらい奴いるんだけど。例えば俺とか?」というマヌケな批判を決して免れ得ないわけで、そういうのに対しては①俺はマンボウの話をしているんだ、というストロングスタイルで行くか、あるいは②徹底的にとぼけることによって回避力を高めるスタイルをとるかのどちらかが必要になってくるとは思っているわけだが、コメディやユーモアって後者の戦略の典型だよなと思う。ただまあ、相当うまくやらないとヤバイけど……。

実験室に彼女を連れ込む大学教授は"unethical"では?『アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発』感想


『アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発』予告編。人はどこまで残酷になれるのか…

 

 新文芸坐で。半券で見れると経済的に大分楽である。まあ帰ってきたなんとかは原作読んだからいいかな、とかなんとか。

 

 とりあえず本作品は『ハンナ・アーレント』に大分近い作風である。ナチス文脈とかアイヒマン裁判どうこう以前に、強烈なリア充映画であるという点において、であるが。まあ言うまでもないがちょっと救いようがないほど不愉快だったぜ……。

 まあなんだ、ナチスは非リアコンテンツなので(適当)、やはり非リア=ナチス枢軸と戦うにはリア充でなくてはならないんだな……と思った。例えばいかにも非リア臭のする私が「ナチス云々」とか言い出すと「うわ、キモッ」となるだけだが、リア充大学教員(アーレントミルグラムなど、ユダヤ系が多いな?(まって、こんなこと言ってるけど僕はアンタイセメティックな人間じゃないんだ!!!))が「ナチズムとは!」って上段に構えると皆平伏するという。やはり大学教員のちからはスゴイ。でもアーレントミルグラム服従や悪に関する議論は2017年のサイレン(聞こえるかい? 僕には聞こえる……)の前ではほとんど反駁されているわけですよね。正直、実証的な水準で「ミルグラム実験」とか「悪の凡庸さ」とか言い出す連中は相当ださいんですよね、たしか……。いや、そんなことはどうでもいい! 映画の話をしろ!

 いちばんアレだったのは、ミルグラム実験中、彼はガールフレンドと一緒に一般市民の道徳的堕落を眺めていた! という衝撃の事実である。演出なのか事実なのか知らないが、事実だったら相当酷い話だ。ミルグラムはカノジョと一緒にマジックミラーの裏側に隠れながら、女の子と手を握り合って、善良なアメリカ市民たちが「ホロコーストにも匹敵する重大な蛮行」にコミットするのを眺めていたらしい。いや……一般人でしかないガールフレンドに研究の様子を見せるなよ。倫理のかけらもあったもんじゃないよ。そしてそんだけ尊大なことをやっといて「プリンストンは傲慢でクソ」とか批判を始めるんだもんな。もう我慢できませんでしたよ。俺も彼女と一緒にアホな一般人が道徳的に堕落していくところを見たいわ!! 自分たちだけは絶対に汚れないという感覚に浸りながらな!! ちょう羨ましいですよほんと。

 まあ、学史的な要素は普通に面白かった。ミルグラムはこうしてみると社会学の面白げな実験や理論と関わりまくってるなーと思う。あと何気に、60年代は「社会関係」が専門だと名乗っていたミルグラムが(しかも彼女から???とされる)、70年代後半くらいから「社会心理学です」とドヤ顔してしかもテレビとか出始めるあたり、社会学の露出度が上がっていった時代を描いた映画でもあるなと思った。ケネディの暗殺が取り上げられたりしているあたりとか、背景に映る若者の服装とかから、微妙にアメリカ史紹介要素もあったりするのねという気もした。背景がいきなりモノクロ写真になる演出とかも学問やアメリカ社会を描く上での通史的な部分に対して結構貢献していたと思われ、そういう意味では単なる批評家好み的演出には堕しておらずよかったんではないかと思った。

 あとは私が好きな役者が出てたのでまあそれだけで大分許せたかなという気もした。新スタートレックチェコフ役をやってるアントン・イェルチンの渋い感じ好きだし、あとは何より正妻役のウィノナ・ライダーですよ! 作中でもフェミニストにキレられてたけど、ウィノナ・ライダーの醸し出す「インテリ男の側にいるいい女感」ですよね、これがすごい。マジで死ねと思うが、ウィノナ・ライダーがやるとなんとなく正当化されてしまうから不思議だ。いやね、ウィノナ・ライダーほんと好きなんすよ(謎のオチ)。

ひたすらお上品な、頓挫した恋愛が再出発する映画『ムーンライト』感想(ネタバレあり)

 


アカデミー賞作品賞!『ムーンライト』日本版オリジナル予告

 シネマート新宿で『ムーンライト』を見てきた。せっかく持っていたTCGカードを家に忘れるという失態を犯したのでちょっと寂しかったが(TCGカードの色合いが図書館カードと似てたのが悪い。つまり自治体が悪い)、とにかく見てはきましたよ、ええ。

 

 結論からいうと、エンターテインメント性は皆無の映画でした。でもだからといってダメというわけでは全然ないということを注意しなくてはいけない。エンタメ性が低いというのは、①王道手法が使われていないという点と、②感化力で勝負していないという二つの根拠からそう思った。

 

王道は行きません

 まず王道手法が使われていない=実験的要素が非常に多いという点。映像および音の演出が非常に実験的で、もちろんそれに意味はあるんだろうけど、実験的であることと面白いかどうかはまったく別の問題であるというのが一つ。特に音ずらしの演出はかなりダサいと思った。まあこれは褒めているのだけど。あの演出をやると、視聴者としては「お、なんかこの後にすごいことが起こるのかな?」と期待してしまうわけであるが、実際その後のセリフとか展開がすっごく陳腐で、かなり肩透かしを食らう。特に再会シーンでの音ずらしは完全にそれだったのだが、この「肩透かし」感ってこの映画のテーマとすごくマッチしていると思う。実際、我々が直面している現実の陳腐さを浮き彫りにするという演出は結構戦略的になされていて、特に再会シーンはあまりにも陳腐すぎてほんと胸が苦しかった。超重要な再会シーンなのに、ケヴィンが何回も何回も行ったり来たりするシーンがこれでもかと繰り返され、これすごくリアルなんだが(疎遠再会は現実にやるとマジでこうなる)、美化されがちな再会シーンってのが実際はこの程度の体たらくだというのがよく伝わってきて辛かった。ただ、背伸びをしていない演出なおかげですごく地に足の着いた映像になっていて、この雰囲気のために使いました! というならば、実験的手法はこれ以上ないくらい作品に貢献しているよなと思った。

 また、主人公をケヴィン側ではなくシャイロン側に持ってきたのも本当に実験的だと思った。最近だと『ヒメアノ~ル』が完全にそれだけど、この物語構成ならケヴィンを視点人物にした方が、議論の余地なく、絶対おもしろい。シャイロンの変化に対する理解不可能性というのが疎遠モノのかなり重大な要素だと思うのだが、それを調達しようと思えばシャイロンの人生をあまり映さない=視点人物としての地位を剥奪するのが一番手っ取り早いわけである。「変わる前(フニャフニャ系少年)」と「変わってしまった後(マッチョ売人)」の2地点を、「疎遠になった友達(今やストリートを抜け出したケヴィン)」が目撃する、という王道展開を使った方が、絶対エンターテインメントになっていた。まあこのあたりの評価は難しい。社会問題を扱うという点について言えば悪くない選択ではあったと思う。というのも、「えー、お前どうしてこうなっちゃったの……」という理解不可能性があまりにも全面に押し出されてしまうと、シャイロンをああしてしまったストリート社会のツライ現実というものが逆に隠されてしまうわけで、もちろんそれはそれで全然ダメなのである。ただ一方で、上でも書いたとおりこの映画は我々の「再会シーン幻想」を破壊しにかかってくるので、再会自体は戦略的に盛り上がらない。その盛り上がらなさに含まれるもどかしさ要素、つまり「再会はもっと楽しいと思っていたのに!」という残念感を出そうと思うなら、視点人物としてふさわしいのはどう考えても誘ったケヴィン側ということにはなるだろうなとは思う。

 ただ、私はシャイロン編の途中あたりから、「あれ、これってケヴィン視点になってシャイロンのかわいさを楽しむ映画なんすか???」とか思ったりしたし、実際最後のシーンに少年シャイロンが浮き上がるシーンとかって、視聴者がある程度ケヴィンに感情移入してないと絶対に成立しない演出だと思っており、そういう意味でいうとこの映画はケヴィンがメタ的な視点人物であるという理解も全然できると思っていて、このあたりも実験的だよなあと思ったりしている。こういう工夫はすごく好き。

 

感傷的なお話なのに感化力で勝負していない

 この映画のエンタメ力が低い理由その2として、感化力がかなり低いということをあげることができると思う。感化力という表現はもう少しざっくりいうと「よおおおし、今からお前らを泣かせっから!!」的なノリであると私は理解している。類似的な表現としては「泣きゲー」「お涙ちょうだい」「刺さる」とかがあげられるかな。まあ、人間の感情を機械的に動かしてしまうような一連の表現テクノロジーが駆使されている作品は感化力が高いと言えると思う。ちなみに、私は感化力の高い作品は文句なしに大好きであることはあらかじめ明記しておく。

 『ムーンライト』は感化力ゼロである。いや、泣けるは泣けるが、この映画は難しいので(私もかなり未消化が多い。もっかいみたい)、そのためには先行作品を勉強したり、いろんな人との付き合いを経験したり、めちゃくちゃ注意深く(ある種批判的に)作品を鑑賞したりしないといけない。例えばセリフではなく極力映像で説明していくスタイルとかは、ぼーっとしてると何も理解出来ずに見過ごしてしまる。あと設定もやばい。そもそも月光(ムーンライト!)の下でだけ僕は本当の姿に戻れるとかいう静謐力の高い設定がかなりお上品だし。この映画は童貞要素があったり母親のアレとかも描かれていて感傷的な要素満載なのに、脚本と演出のレベルで、ほとんど神経質とか潔癖症と言っていいレベルで感化力を引っ込めている。

 それで思ったが、もし『ムーンライト』が米大統領選的文脈でアカデミー作品賞に選ばれたのだとすれば、当然色々な要素が絡んでいるから、理由が一つということはありえないけど、この感化力の低さという要素もかなり重要だったんではないかと妄想した。というのも『ムーンライト』はトランプ大統領のような戦略に対する明確なカウンターであろうとは思う。スーパー金持ちVSインディペンデント映画、感化力による扇動VS静謐さと癒やし、という感じで。

 しかしである。こういうのはこういうのでいいのだろうが、私にはちょっとお上品すぎると感じられたのも事実である。私はもっとお下品な、感化力全開でロマン主義うぇーい! 俺だけは絶対に諦めないからなうぇーい! あの娘のためなら世界とか余裕で投げ捨てるぜ当たり前だろうぇーい! みたいなノリが好きな人なので、正直『ムーンライト』は物足りなかったといえば物足りなかった。ただ、繰り返すが、エンタメ性が低いからダメというわけでは全然ない。こういったお上品な作品もたまに見るとよいものであるのは確かなのではある。

 

ただ、普遍性を押し出しすぎ

 とりあえず、こういうエクスキューズはほんと卑怯だと思うが、私のSFオールマイベストは『闇の左手』であり、2009年で『レスラー』の次によかったのは『ミルク』だと思っているし、好きな保守派映画を3つ上げろと言われたら『グラン・トリノ』の次くらいに『ブロークバック・マウンテン』が来る。

 『ムーンライト』は良かったと思うのだが、あまりに普遍性を全面に出しすぎて、個別の人生が持っている一回性というか特殊性というものがあまりに置いてけぼりになってしまっているとは強く感じていて、この点についていうと私はかなりこの作品の出来はよくないと思う。

 まず何よりもまずいと思ったのは、予算のこともあるんだろうけど、この映画はランドスケープ描写があまりに貧弱すぎる。その結果として、たしかに「どの都市*1に住んでいてもありえたかもしれない描写」、つまりは製作者たちが信じる「最大公約数」は満たされているんだろうけど、その代償としてシャイロンとケヴィンの関係が持っている特殊性みたいなものに向き合えておらず、正直、こんなんじゃダメだろとなった。とにかく、この映画はどう取り繕うが、まず何よりも和解と再会に物語上のピークを持ってくる疎遠モノであり、月光降り注ぐマイアミの海岸という明確な聖地設定をやっているわけだから、そういった要素がちゃんと活かされているかの評価は絶対に必要だと思う。そしてその筋でいうと『ムーンライト』は明確に失敗している。

 ランドスケープがすっからかんであるため、個別の会話や感情の変化に対してはまあ最低限の「あるある」は調達できるけど、それ以上のものはない。個人的には、最低でも家と学校とフアン邸、そして海岸の物理的位置関係をはっきりさせないとダメだと思う。車じゃないとダメなのか、走っていけるのか、途中にちょっと休憩できるアイスクリーム屋とかあるかどうか。二人の思い出の場所、心の拠り所であるマイアミの海岸という癒やしの空間が、じゃああまりにも酷い現実を象徴する学校やら家とどうつながってるんですかという話をする必要はどうしてもある。一縷の望み、拠り所というものは、我々の実生活とつながっているからこそ拠り所足り得るのであって、汚されえないものとして完全な隔絶状態にあったり、あるいは観念的に設定されているだけでは何の意味もない。別に地図を寄越せという話なのではなく、絶望と希望が空間的にもちゃんとつながっているんだなということを視聴者にとって納得できる形で提示しないとダメだろうということを言っているわけである。

 

童貞力はあるのか?

 あと最後、童貞描写についてなのだが……うーん、まあなんだ、「ずっと想っていました(チュッ)」と「好きな人がいるのに何も出来ずに勝手に自爆して終了」ってだいぶ違うと思うんですよ。好きな人以外とHなことしなかったから童貞なのかというと別にそういうことはないわけで、正直シャイロンとケヴィンは童貞というよりは、なりそこないの悲劇カップルでしかないと思う。

 まず何よりも童貞物語には無力感と希望の完璧なバランスが求められるわけで、無力感だけでなく、内宇宙でほとばしる希望の光がもっとあってしかるべきだと私は信仰しているのだが、残念なことにこの映画における希望の光担当は海岸を照らす月光なのであり、個人的には希望の出力不足感は否めず、そのせいでどうしても社会的圧力に対して抗えなかったという無力感の方が先行してしまう。でもだからといってそういう無力感を出して、ああダメだったね、俺たちもうボロボロだねっていう感傷的で感化力を高める戦略も取られていないのが個人的にはもどかしい。

 もっといえば、何より再会シーンがあまりにもリアルかつ陳腐すぎて、盛り上がりが皆無になってしまっているのが痛い。もし童貞的葛藤を通して物事を眺めるならば、どんなに陳腐なものだってロマンチックになってしまうわけで(???)、その意味で「再会幻想」を否定したこの映画は必然として童貞的葛藤、童貞的緊張感の描写とも遠い場所にあるのだろうとは思う。だが、だからといってラブロマンスとして失敗しているわけでは全然ない。童貞というよりは、頓挫した恋愛の回復についての映画なのだと思う。もちろん、からをかき分けて無事飛び立つのには相当な時間がかかってしまったけれど、この関係の卵のからはもうとっくに割れていて、割れてしまったからにはすでに童貞の守備範囲外なのである。

 

 

*1:この映画は田舎暮らししか知らない人には意味不明な映画である